なぜ鍼(はり)治療で自律神経失調症、うつ、パニック障害が治るのか?

 

 

鍼灸治療の効果がある理由

 

意外だと思われるかもしれませんが、鍼灸治療というのは、基本的な考え方としては、『自然治癒力を高める治療』だと言われます。


人間の体は、弱ったところや悪いところがあると、体が本来の正常な状態に戻ろうとする、「自分の力で治そうとする力」があります。
これが、「自然治癒力」です。

 

 

鍼灸治療では、ツボに鍼やお灸で刺激を与え、自然治癒力を高めて血液循環や内臓、免疫などの働きを、その人本来の正常な状態に戻すように体に働きかけることで、体の不調を改善していきます。

 

このような鍼灸治療は、神経痛や心臓神経症、自律神経などの神経に関わる体の不調や、気管支炎、ぜんそく、起立性調節障害、リウマチ、五十肩、風邪の治療および予防、胃腸病、肝機能障害、バセドウ病、糖尿病、性機能障害、生理痛や月経不順など、多くの症状や病気に対して効果を促します。

 

鍼灸治療で自律神経失調症が改善する理由

 

東洋医学では、自律神経失調症という病名はなく、それは臓器の不調だと考えられています。


西洋医学では一つ一つの部位や症状に焦点を当てますが、東洋医学では全身の調子のバランスを診るのです。

 

その中でも鍼灸治療では、内臓や脊髄などの中枢神経の機能低下を改善し、交感神経と副交感神経のバランスを整えて体全体の改善を働きかける様に施術致します。

 

ですから交感神経と副交感神経のバランスが乱れている自律神経失調症に適した治療だと言われ、鍼灸治療は自律神経失調症に効果的なのです。

 

 

 

 

心に憂鬱や不安を感じるのは、“自然な事”です

 

自律神経が、「怒り」、「悲しみ」、「不安」、「恐怖」といった情動とか、各臓器の「痛み」や「不快感」の感覚にスイッチを入れます。

 

 

感覚(不快、怒り、不安、恐怖、痛み、臓器の不快感など)のストレスは、生命の維持には、もっとも大切な感覚です。

 

強いストレスなどを感じとると、人は本能的(脳)に、体や命を守ろうとして、

体に指令を送り、挑んだり、逃げたりできるようにする働きがあります。

 

 

 こういった、「人間の生命維持」のメカニズムにより、“ストレスと自律神経の関係は深い”という話になるんです。

 

 

鍼灸が痛くない『3つの理由』〜鍼灸は気持ちいい⁉︎〜

 

鍼(はり)と聞けば、怖いと思う方も多いですが、逆に、「クセになる」と言う人もいます。

 

そう聞くと、なんだか危ないものにも聞こえますが、「実はよくわからない」、「はじめて」という人に役立つ情報を提供します。

 

①鍼(はり)が「痛くない」「クセになる」理由は?

はり治療には、神経に刺激を与える“刺激療法”という作用があります。

 

人の体に適切な刺激を与えると脳から、βエンドルフィンという、快楽物質が出ます。

 

この物質は、ワクワク感や、前向きな感情などのポジティブな感情」を生み出します。

 

この感情が出ることにより、うつや自律神経失調症で生じた無気力感、憂鬱感など解消することができます。

 

 治療院と聞けば痛い・怖いと思う人も多いですが、実際に施術を受けるとこの快楽物質が出るので、はり治療は心身ともに気持ちよくなれるので、針治療の経験者は「クセになる」と言われるのです。

 

 

②ストレスを和らげる?

脳には、“欲求が満たされた時”などに、作用する快感を与えてくれる神経系の機能があります。

 

努力をしないといけない事が予め分かっていても、成功すれば「喜んでもらった時」、「褒めてもらった時」嬉しいと感じると思います。

これは脳の報酬系の機能が作用しているからです。

 

うつ病の方は、脳の報酬系が十分に機能しなくなった状態と言われています。

 

ですから、「やる気が起こらない」に状態に繋がり、行動に移すのも億劫になります。

 

ここを正常な状態までに改善する事で、予め予想できるストレスにも前向きになれるのです。

 

 

鍼灸の効果や治療法のまとめ

うつやパニック障害、起立性調節障害は、人が自然に起こす作用なので、和らげる事で解決します。

 

病院や周囲の人から「異常がない」と言われても、体に異常が見つかるものではありません。

 

方向性が定まっていない努力や薬では一時的な効果しかないので、それが切れたら余計に辛く感じることもあります。

 

うつやパニック障害、起立性調節障害は、“自律神経”を整えることで対処しやすくなりますので、諦めないでください。